「ごめん、ザックス。」
電子レンジが爆発した。どこをどうすればレトルト食品を温めただけでこんなことになるのだろう。
凄惨な我が家の台所とその傍で黒い煙に巻かれてしょんぼりしているクラウドを、俺はただ呆然と見つめることしかできなかった。
そう、例え爆発した電化製品が、1st昇格祝いにと珍しく英雄が贈ってくれたものだったとしても、俺のためにごはんを作ろうとしてくれた(といってもレトルトなわけだが)優しい相棒を叱りつけることなんてできやしない。できやしないのだ。
嗚呼。電子レンジ。電子レンジ。名前はセフィロス電子レンジ。さよなら俺の愛しい電子レンジ。