オレは胸に空いた穴からどくどくと血が流れていく感覚も痛みすらもわからなくなって仰向けのまま動けないでいる。
なにも考えられなくなっていって瞳をゆっくり閉じるともうそこにはいないはずの男の顔が浮かび上がってきた。

「よくやった、クラウド」

ザックスがそう言った時、オレの瞼の裏で冷たい顔をしていたセフィロスは、少し、顔を歪めた。
あの人、ちょっぴり寂しそうだったんだ。