もちろん俺たちソルジャーは一般兵から試験を受けて今こうしているわけだから銃の扱いも完璧だ。男に生まれちゃガンマニアになっちまうのも仕方がないってもんで、だからこそセフィロスの執務室に最新式のハンドガン(小さいのがまたいいんだ!)を見つけたときは仕事中にもかかわらず胸がドキドキしてしまった。触ってもいいかと尋ねたら触ってもいいと承諾してくれたので、興奮でヘラづいてしまう顔をなるべく引き締めながら黒光りするボディを撫でた。掌に収まるそれに指を絡めて銃口を窓の外に向けてみる。渋い。普段は横槍を入れてくる彼がそんな俺を静かに見ているものだから、古い映画のワンシーンをなぞって彼に銃を向けてみた。「この引き金を引いたら、どうする?」と芝居がかった口調で片眉を吊り上げる。気分はすっかり俺様映画の主人公。なんて口許にたっぷり笑みを含ませ瞬きを挟んでみたら、次の瞬間には英雄が無言で正宗の柄を握り込んでいたので嫌な汗が噴き出してきてしまってなんというか調子扱きすぎましたごめんなさい。